元オーディオショップ店員のイイネドットミー(@iine_me)です。
皆さんはスピーカーに何を求めますか?
まず多くの方が「音が良いこと」を求めると思います。
そして音が良いスピーカーは多くの場合美しいデザインも兼ね備えています。
今回は中でも音の良さ、造形美を至高のレベルで両立させた
最高レベルのスピーカーのご紹介です。
記事の目次
美しいスピーカー FRANCO SERBLIN LIGNEA
美しい芸術品。
デザイン・サウンド共に最高のレベルで共存させた
FRANCO SERBLINの新作スピーカーLIGNEAのご紹介です。
FRANCO SERBLINとは?
FRANCO SERBLINは創業者の名前がそのままブランド名にもなっています。
彼はイタリアの名門スピーカーブランド
SONUS FABER(ソナス・ファーベル)の創業者で設計者でもあります。
SONUS FABERで数々の優れたスピーカーを設計した後
FRANCO SEREBLINから2010年にKTEMA(クテマ)というスピーカーをリリースします。
FRANCO SEREBLIN KTEMA
KTEMAはフロアスピーカで小型のユニット、特徴的なシルエット
落ち着いた上質な音と高級家具のようなデザインで話題になります。
彼の工房ではデザイン、加工、組み立てまですべてが手作業で進められ、一点一点に愛情が込められているのがよく分かります。
大量生産の時代を経て、工業製品としてのスピーカーではなく
芸術品・楽器としてのスピーカーが残っているのは嬉しいです。
FRANCO SEREBLIN ACCORDO
翌年2011年にはブックシェルフスピーカー
ACCORDO(アッコルド)をリリースします。
こちらも特徴的なデザインと流線的な形からも想像できるような
滑らかに流れるような音質で人気となりました。
そしてやはりインテリアとしても非常に優れたプロダクトでした。
この2つの製品のリリースによりFRANCO SERBLINのイメージが決定づけられます。
しかしそんな活躍の中
2013年にFRANCO SERBLIN氏が亡くなられてしまいました。
偉大な功績と数多くのすぐれたスピーカーをのこした偉人
非常に残念です。
FRANCO SERBLINのその後
Franco Serblin氏の意志は義理の息子であり愛弟子のMassimiliano Favella(マッシミリアーノ・ファヴェッラ)氏が引き継ぎます。
写真はSerblin氏に指導を受けるFavella氏。
Favella氏はKTEMA(クテマ)、ACCORDO(アッコルド)の2作品の組み上げ
クロスオーバーネットワークの製作などを手がけていました。
そして生前のSerblin氏のスケッチの中からモデルを選び
数年の歳月をかけて開発され2017年12月にリリースされたのが
LIGNEA(リネア)です。
LIGNEA
LIGNEAは本当に美しいスピーカーです。
私はまず見た目のスタイリッシュさに目を奪われました。
光沢のある美しい菩提樹のボディーとメタルのスパイク付きの脚。
FRANCO SERBLINらしい流線型のデザインが他のスピーカーと一線を画します。
一流の楽器や芸術品のような圧倒的な存在感。
モダンなインテリアからクラシカルな空間までマッチしそうです。
他のスピーカーではこのような上質な存在感はなかなか得られません。
サイド、バックからの見た目も美しく全方位隙がありません。
音響的にも平行な面が無く優れた形状です。
LIGNEAの音質
ここからはLIGNEAの音質についてのレビューです。
試聴に使用したアンプはAccuphaseのE-370
GOLDMUND Mimesis 330ME
まずはAccuphase E-370
Accuphaseらしい温かみのある音
低音から高音までバランス良し
小さなユニット、エンクロージャーから出ていると思うとびっくりします。
GOLDMUND Mimesis 330ME
本領発揮です
E-370ではもう少しピントが合ってシャープな音が出てほしいなと感じました。
GOLDMUNDにつなぎかえると音のみずみずしさや鮮度感が一気に増します。
そしてエレガントで気品漂う音質と広大に広がる音場
LIGNEAとGOLDMUNDの組み合わせは至高だと思いました。
私が初めて本格オーディオに触れたのはB&Wの802D3でしたが
その時の感動が蘇ってきました。
鳥肌がとまらず情景が目に浮かび音楽が再生された瞬間に別世界に飛ばされます。
まとめ
LIGNEAは見た目、音質、どれをとっても最高なスピーカーです。
取扱店舗はあまり多くはないかもしれませんが
オーディオ好きな方は機会を作って試聴に行かれることをおすすめします。
価格もペアで74万円ですが安いと感じるはずです。
また、オーディオに関しては現行品が優れていると思われがちですが
GOLDMUND Mimesis 330MEなど中古でも最高な製品もあります。
組み合わせやセッティングで自分の好きな世界を表現するのも
オーディオの楽しみの一つです。
いろいろなスピーカー、アンプ、アクセサリーの音を把握することで
選択肢が増えるのでぜひいろいろな機材の試聴をしてみてください。
スピーカーやアンプのポテンシャルを引き出すセッティングに関する記事をまとめましたので合わせてご確認ください。
皆様が良い音楽と過ごせますように。