
元オーディオショップ店員のイイネドットミー(@iine_me)です。
Pork Audio(ポークオーディオ)からリリースされているスモールサイズのブックシェルフスピーカー ES10の試聴レビューです。
とても小さいスピーカーでデスクトップオーディオやホームシアターのリアスピーカーにおすすめです。
記事の目次
Polk Audio(ポークオーディオ)Signature Elite ES10の試聴レビュー

出典:https://www.polkaudio.com/en-us/
ES10は2021年に日本に再上陸したPolk Audioからリリースされた Signature Elite シリーズ最小のブックシェルフスピーカーです。
Polk AudioのランナップはエントリークラスからMonitor XTシリーズ Signature Elite シリーズ Reserveシリーズと用意されており、Signature Eliteはミドルクラスとなります。
ES10はシリーズ最小のサイズで高さ21.3cm 横幅13.7cm 奥行15.8cmとオーディオ用スピーカーとしてはかなり小さめの作りになっています。
利用用途としてはサラウンドのリアスピーカーが想定されていて、壁掛けにも対応しています。
あまり大きくないデスクにも設置できるのでデスクトップオーディオ用としてもおすすめです。
高音質な小型スピーカーES10
Polk Audio(ポークオーディオ)Signature Elite ES10の仕様
3色のカラーバリエーション

出典:https://www.polkaudio.com/en-us/
Signature Eliteシリーズはブラウン・ブラック・ホワイトの3色展開となっています。
どれも好きなデザインですが、個人的にはホワイトのボディーにグレーのグリル(サランネット)が好きです。
貴重なホワイトカラーも選べるスピーカー
特許技術のパワーポート

出典:https://www.polkaudio.com/en-us/
Signature Eliteの一番特徴的な技術としてあげられるのがパワーポートです。
上の画像は背面のバスレスポートを上から見ている状態ですがバスレフの穴に突き刺さるように円錐状のパーツが差し込まれていて、ポートから排出される空気の流れを整えつつ拡散する形状になっています。
この構造により歪みや付帯音を抑えつつも一般的なバスレフに比べ3dB程の出力アップに貢献しています。
背面バスレフですが空気が拡散されており背面の壁との干渉も少ないです。設置の自由度が高い事もデスクトップオーディオにおすすめできる理由です。
バスレフポートの欠点を補いパワーアップしたパワーポート
ハイレゾ対応のテリレン・ドーム・トゥイーター

出典:https://www.polkaudio.com/en-us/
Signature Eliteリーズは共通して2.5㎝のテリレン・ドーム・トゥイーターが採用されています。
テレリンとはポリエステル系繊維の商品名だそうです。
高域側は40kHzまで伸びているのでハイレゾ音源にも対応しています。
Amazon musicなどでも気軽にハイレゾ音源のストリーミングが楽しめる時代なので嬉しいスペックです。
テレリンドームツイーターで40kHzまでの再生に対応
仕様
トランスデューサー | 2.5cm テリレン ドーム トゥイーター 10 ㎝マイカ強化ポリプロピレン・ウーファー |
エンクロージャー形式 | リア・バスレフ型(リア Power Port) |
再生周波数範囲 | 78Hz–40kHz |
インピーダンス | 4Ω |
感度 (2.83V/1m) | 84dB |
クロスオーバー周波数 | 2,100Hz |
接続端子 | シングル、金めっき |
カラー | ブラウン、ブラック、ホワイト |
外形寸法(W×H×D) | 137×213×157 mm |
質量(1台) | 2.7kg |
付属品 | 取扱説明書、保証書、グリル(マグネット式)、ラバーパッド、壁掛け用テンプレート |
Polk Audio(ポークオーディオ)Signature Elite ES10の音質レビュー

出典:https://www.polkaudio.com/en-us/
ES10のおすすめポイントとしては中高域の鮮やかさです。はっきりくっきりと音が出ているだけでなく、高域の音の粒子の細かさも感じられます。
小さいスピーカーでは音量を上げていくと、大音量になる前にうるさく感じることが多いですが、ある程度音量を上げても破綻することが無く再生できていました。
書斎やデスクスペースでの実用的な音量で不足を感じることは無さそうです。
低域に力強さはありませんが低音楽器のラインも追うことが出来ます。音像はコンパクトですが同時に空気感というか広がりもあって細かい音までしっかり出す再生能力があります。
余裕のあるリッチな音ではありませんが音がしっかり見えるので聴いていて楽しいサウンドです。
迫力のあるファットな音を目指す方にはサイズアップしたES15やES20をおすすめしますが、デスクトップ環境でしっとり音楽を楽しむといった場面ではES10がとてもマッチしていると思います。
鮮やかなサウンドと細かい音まで拾える描写力が魅力
Polk Audio(ポークオーディオ)Signature Elite ES10におすすめのアンプ
DENON (デノン)PMA-150H

出展:https://www.denon.jp/
コンパクトなPCスピーカーとしての使い方ならES10とPMA-150Hが一番使い勝手が良く満足できる組み合わせとしておすすめできます。
ネットワークオーディオ機能やUSB-DACなど機能面、音質面共に充実したコンパクトなプリメインアンプです。
PMA-150Hの個別記事はこちら
TEAC(ティアック)AI-303

出典:https://teac.jp/
AI-303はUSB-DAC機能だけでなくHDMI端子も搭載したTVとの親和性も高いコンパクトなプリメインアンプです。
テレビボードにAI-303とES10という組み合わせで圧迫感なくTVの高音質化を実現するのもおすすめです。
PCとの接続もUSB-DAC搭載で最小限のシステム構築が可能です。
FOSTEX(フォステクス)PC200USB-HR

出典:https://www.fostex.jp/
とにかく省スペースで収めたいという方におすすめなのがPC200USB-HRです。
95(W)×52(H)×86(D)mmという小ささでUSB-DAC機能搭載のプリメインアンプです。価格もお値打ちなのでES10とのコストバランスも良いです。
価格帯別プリメインアンプ
他にもおすすめのアンプはたくさんあるのでレビュー記事を価格別にまとめてみました。
下のバナーをクリックするとジャンプできます。
参考になれば幸いです。
Polk Audio(ポークオーディオ)Signature Elite ES10の評価

出典:https://www.polkaudio.com/en-us/
ES10の魅力は3万円程の低価格とコンパクトな躯体なのにしっかり音楽を楽しめる点です。
本来はサラウンドのリアスピーカーとして用意されているようですが、サイズの小さなデスクトップ向けのアンプと組み合わせて省スペースで楽しむオーディオという使い方こそマッチするのではと思います。
現在の日本の住環境を考えると、サラウンドシステムを組める方は少数で、デスク周りの音質アップに対するニーズの方が多いように感じます。
音質をとことん突き詰めていくとシステム全体が大型化しやすいオーディオですが、デスク上で全てのシステムが完結しているというのは新しいスタイルとしてとても魅力的です。
世代を問わずそういった使い方に興味をお持ちの方におすすめできるスピーカーがES10です。
最後に
ES10はコンパクトでデスクトップオーディオの可能性を広げてくれるスピーカーです。
しかしせっかくの機材も使い方次第で出る音は変わってしまいます。
スピーカーやアンプのポテンシャルを引き出すセッティングに関する記事をまとめましたので合わせてご確認ください。
皆様が良い音楽と過ごせますように。