元オーディオショップ店員のイイネドットミー(@iine_me)です。スピーカーケーブルもオーディオの音質を決める重要な要素の一つです。今回はZONOTONE(ゾノトーン)のGranster7700αのレビューです。
記事の目次
ZONOTONE(ゾノトーン)6nsp-Granster 7700αの音質レビュー
低価格でまとまりの良い音のスピーカーケーブルとして6nsp-Granster2200αを長い間使っていましたが、上位モデルのGranster7700αに変えてみたら圧倒的な音質の向上が見られました。
価格もそれなりに違いますが7700αも手が出ないほどの高価格ではないので非常におすすめできるケーブルです。
YOUTUBE上での比較動画も交えつつ7700αの魅力をしっかりお伝えします
ZONOTONEについて
ZONOTONEは株式会社 前園サウンドラボのブランドで、2007年に創業者の前園 俊彦さんによって立ち上げられました。
前園(マエゾノ)さんの音色(トーン)でゾノトーンですね。
特徴としては高品質、高音質なケーブルと適正価格。
安価な製品でもしっかりとクオリティーが担保され、高価格帯にも高いだけのものは無く、価格以上のパフォーマンスを持つ製品群です。
開発は気の遠くなるような作業で、設計→試作→膨大なリスニングテストが行われ、素材のバランス、芯線の本数、皮膜の素材や厚みなどの絶妙な配合により唯一無二のプロダクトが生み出されています。
ラインナップは電源ケーブル、インターコネクトケーブル(オーディオケーブル)、スピーカーケーブルだけでなくデジタルケーブル、USBケーブル、フォノケーブルやジャンパーケーブル、レコードプレーヤーのカードリッジに使われるリード線やコネクタ類など多岐に渡ります。
どれをとってもしっかりと時間をかけてチューニングされた製品
ZONOTONEのケーブルラインナップ
【スーパークラス】
Shupreme Series(シュプリームシリーズ)/電源ケーブル/インターコネクトケーブル/スピーカーケーブル
ZONOTONEの最高品質モデル。Shupreme(シュプリーム)=「至高」に「h」が付いているのは「至高」のさらなるhigh(高み)を意味する。シュプリーム・シリーズは“異次元の感動”をテーマに同社が培ってきた独自な発想力、開発力、技術力を昇華させ、「至高」のさらなる高みを目指したまさにトップエンドなラインナップ。
価格も音質も最高クラスの圧倒的なケーブル
【ミドルクラス】
Grandio Series(グランディオシリーズ)/インターコネクトケーブル/スピーカーケーブル
2010年にシュプリームシリーズがリリースされるまではフラッグシップとして販売されていたシリーズ。コストの制約をなくし、至上のケーブルを求め開発され2007年の創業当時から続くラインナップ。
Neo Grandio Series(ネオグランディオシリーズ)/電源ケーブル/インターコネクトケーブル/スピーカーケーブル
グランディオシリーズの魅力にアナログのテイストを追求したシリーズ。2013年にリリースされ「高機能純銅線・HiFC」を同社・日本で初めて採用したモデルでもある。
ミドルクラスと言いつつ価格と音質はかなりハイクラス
【エントリークラス】
Granster Series(グランスターシリーズ)/インターコネクトケーブル/スピーカーケーブル
エントリーモデルのマイスターとフラッグシップモデルのグランディオをつなぐために2015年にリリースされたグランスターシリーズ。高純度無酸素銅線PCUHDと高機能純銅線HiFCをハイブリッドで採用し、エントリークラスを超えた、壮大にして立体感のあるサウンドを目指したという。
Meister Series(マイスターシリーズ)/電源ケーブル/スピーカーケーブル
グランディオシリーズと同じく創業当初から続くエントリーモデルシリーズ。低価格ながらある程度の品質も確保されたラインナップ。
各シリーズの中にもラインナップがあり本当にエントリーのものからミドルグレードまで
【ユニークライン】
Royal Spirit Series(ロイヤルスピリットシリーズ)/インターコネクトケーブル/スピーカーケーブル
創業10周年を記念して登場したシリーズ。それまでのゾノトーンのケーブルで感じられた前に迫ってくるようなイメージとは対照的な拡がり感や奥行き感を実現。ステージの目の前で演奏を聴くようなゾノトーンらしいサウンドではなく大きなホールで聴いているようなスケール感。自らゾノトーンらしくないケーブルと表現しています。
原音再生ではなく明確なコンセプトをもって開発されたシリーズ
ZONOTONE 6nsp-granster 7700αとは
上記エントリークラスのGranster Series(グランスターシリーズ)の中にもグレードが存在します。お手頃なものから2200α / 5500α / 7700αと3種類のラインナップが用意されています。
↓2200αのレビュー記事はこちら↓
まずは7700αがリリースされそのノウハウをもとに開発された2芯のスピーカーケーブルが2200αです。5500αは最後に発売された4芯モデルですが、当初の予定では2200αの芯材の配合のまま2本増やして4芯にするつもりが試作してみると4芯にしたことでバランスが崩れたためまた1から設計をやり直したようです。
それぞれのモデルでしっかりと設計やリスニングテストが行われているのでどのケーブルを選んでも満足度は高いはずです。
実際に私は2200αを使用していましたが7700αに変更するまでは大きな不満もなく過ごしていました。
しかしやはり比べてみると一瞬でその差を実感できるほどの実力が7700αにはあります。
7700αの音質は圧倒的。手の届くハイグレードケーブル
また、上の画像では赤・黒と黄・白のケーブルが撚り合わせてありますがブルーの皮膜の中には4本のケーブルがあります。
画像のように撚り合わせて2芯のケーブルのように使うことをスタッカード接続と言います。
ZONOTONEさんの公式ツイッターで以前ツイートされていましたが音決め時はスタッカード接続(シングル接続)とのことですが、
を比較すると低域がタイトになる傾向のようです。
6NSP-Granster7700α/5500αはシングル接続仕様で音決めをしてます。1本でバイワイヤ接続時は、導体量が半分になりますので、若干ですが低域がコンパクト・タイトな感じになる傾向です。お部屋や使用機材に合わせてアレンジしていただければと思います。#6NSP #Granster #7700α #5500α #バイワイヤ #VGP pic.twitter.com/10yaBfizWh
— Zonotone Official ゾノトーン(公式) (@zonotone) December 18, 2020
7700αでさらに低音の量感が欲しい場合はスタッカード接続
ZONOTONE 6nsp-Granster 7700αの価格
6nsp-Granster 7700αは切り売りと完成品があります。切り売りで8,000円/m前後、2mの完成品(Yラグやバナナプラグ付き)で8万円前後となります。
完成品となるとさすがにある程度のシステムでないと価格のバランスがおかしくなりそうですが切り売りであれば驚くほどの金額では無いように感じます。
むしろ音質を知った後では安いと感じるので費用対効果としては抜群だと思います。
特にスピーカーがバイワイヤに対応している場合には7700αは4芯なので1本でバイワイヤリングが可能になるのでさらにお得感が出ます。
費用対効果で考えるとこれ以上は思いつかない
ZONOTONE 6nsp-granster 2200αの音質レビュー
バランス的にはどこかの帯域に山があるわけではなく全体的にフラットな印象ですが質感がとにかく高く高音域の艶やキック、ベースの密度感があり気持ちの良いサウンドです。
音のバランスが変わらないので文章で説明するのは非常に難しいですが色気や迫力と言われるような質感の部分が向上するので音楽で感動、鳥肌が立つ体験に繋がります。
細かく比較していくと帯域も広がっているように感じそれが潤いや艶に繋がっているのかもしれません。
この記事を読まれている方はオーディオケーブルの重要性を理解されていたり単純にどれくらい変わるのかと興味を持たれていると思いますが、Granster7700αはある程度ハイレベルのオーディオシステムでも十分その力を発揮できるケーブルだと思います。
個人的には非常に満足度が高く良い買い物でした。上には上がありますが今の私の環境ではしばらくこのケーブルと付き合っていきたいと思っています。
使用スピーカー:B&W CM10S2 アンプ:Marantz NR1200 Special(AIRBOW)
※アンプは変えたいですがHDMIの入力が便利すぎてNR1200にパワーアンプを追加しようかと検討中です。
機材のポテンシャルを引き出す満足度の高いケーブル
ZONOTONE 6nsp-granster 7700αの評価
今回比較対象とした6nsp-Granster 2200αはwebや雑誌のオーディオ評論家の方のレビューやショップの販売スタッフから一般のオーディオファンまで各方面で非常に高く評価されています。
価格以上の音質なので当然売上げ面でも人気のモデルです。
なので日本では多くの方がGranster 2200αをお使いだと思いますがもう少し頑張って7700αの購入も非常におすすめの選択肢です。
最近思うんですが5分の曲を聴くには人生の限られた時間を5分使います。
せっかく同じ時間を過ごすなら少しでも良い音でお気に入りの曲を聴きたいですよね?
今後のQOL(クオリティーオブライフ)を向上させるためなら安い出費では無いでしょうか?
Granster7700αは個人的に大推薦のスピーカーケーブルです。
普及価格帯からの乗り換えでは見た目、音質ともに高い満足感が得られる
最後に
スピーカーケーブルは気軽に試せて音質改善効果の高いオーディオアクセサリーです。
元々使っていたGranster2200αでも大きな不満はありませんでしたが7700αに変更したことによって音楽ライフがより充実したものになりました。
今回の記事が皆様の参考になれば幸いです。
せっかくの機材も使い方次第で出る音は変わってしまいます。
スピーカーやアンプのポテンシャルを引き出すセッティングに関する記事をまとめましたので合わせてご確認ください。
皆様が良い音楽と過ごせますように。