
元オーディオショップ店員のイイネドットミー(@iine_me)です。
LUXMANの純A級動作プリメインアンプL-550AXIIのレビュー記事です。
記事の目次
LUXMAN(ラックスマン)L-550AXII試聴レビュー

出典:https://www.luxman.co.jp/
L-550AXⅡは2011年にリリースされたプリメインアンプL-550AXのブラッシュアップモデルです。2017年リリースのモデルですが最近になって試聴する機会がありました。
下位モデルのL-505UXⅡのキャラクターから勝手にイメージしていた音色とは異なり上品で繊細で色気のある音で一瞬で虜になってしまいました。
上質なサウンドが魅力的なプリメインアンプ
LUXMAN(ラックスマン)L-550AXIIの仕様
フロントパネル

出典:https://www.luxman.co.jp/
LUXMANらしいレイアウトのデザインです。VUメーター好きなのでラックスマンのプリメインアンプ全般好みです。
左にインプットセレクター、右にボリューム、下段にはトーンコントロールやMC/MM切替、スピーカーセレクターなどが並びます。
ラックスマンの定番デザイン。
リアパネル

出典:https://www.luxman.co.jp/
どっしりとした安心感が感じられるリアパネルです。バランス入力も可能でインプットの数は十分です。
MCカードリッジにも対応できるphono入力
電子制御アッテネーター新LECUA1000

出典:https://www.luxman.co.jp/
プリアンプ部には上位機種のL-590AXⅡと同等のプリアンプ回路一体型電子制御アッテネーターを採用しています。
88ステップのスムーズな音量調整を可能にし、基盤の配置も立体的な3Dレイアウトを採用することによって経路の最短化を実現しています。外部からの振動にも強く耐久性も向上しています。
革新の増幅帰還回路、ODNF4.0

出典:https://www.luxman.co.jp/
増幅回路の出力から歪成分のみをフィードバックし補正するラックスマンの独自帰還回路ODNF。
バージョンは4.0になり歪の検出制度が飛躍的にアップしています。
伝送路の高S/N化、低インピーダンス化が実現し緻密でダイナミックな表現が可能になりました。
仕様
定格出力 | 20W + 20W (8Ω) 、 40W + 40W (4Ω) |
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入力感度 / 入力インピーダンス | PHONO (MM) : 2.5mV / 47kΩ PHONO (MC) : 0.3mV / 100Ω LINE : 180mV / 47kΩ BAL.LINE : 180mV / 55kΩ MAIN-IN : 450mV / 47kΩ |
出力電圧 | REC OUT : 180mV 、 PRE OUT : 1V |
周波数特性 | PHONO : 20Hz ~ 20kHz (±0.5dB) LINE : 20Hz ~ 100kHz (+0、-3.0dB) |
全高調波歪率 | 0.007%以下 (8Ω、1kHz) 0.02%以下 (8Ω、20Hz ~ 20kHz) |
S/N比 (IHF-A) | PHONO (MM) : 91dB以上、PHONO (MC) : 75dB以上 LINE : 105dB以上 |
音量調節 | 新LECUA1000 |
増幅回路 | ODNF4.0 |
出力構成 | バイポーラ・パラレルプッシュプル |
電源トランス | EI型470VA | ||||
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ダンピングファクター | 200 | ||||
トーンコントロール最大変化量 | BASS : ±8dB at 100Hz TREBLE : ±8dB at 10kHz |
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電流電圧 | AC100V (50 / 60Hz) | ||||
消費電力 | 230W (電気用品安全法の規定による) 170W (無信号時) 、 0.4W (スタンバイ時) |
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外形寸法 | 440 (幅) × 178 (高さ) × 454 (奥行き) mm 奥行きは前面ノブ20mm、背面端子27mmを含む |
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重量 | 24.3kg (本体) 、 28.3kg (標準梱包) | ||||
付属品 | リモコン (RA-17A) 電源ケーブル (JPA-10000 : 極性マーク付) |
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スピーカ端子 対応Yラグ端子寸法 |
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LUXMAN(ラックスマン)L-550AXIIの音質

出典:https://www.luxman.co.jp/
それでは音質のレビューです。
高域の伸び、うるおい、艶、密度、中低域の粘り、全てが最高のバランスで素晴らしい音質です。
AB級のL-505UXⅡの方が骨太で分厚い音が出ています。それに比べてL-550AXⅡは適度な厚みにまとまっていて余裕を感じるサウンドです。L-550AXⅡに比べるとL-505UXⅡは音の厚みが出過ぎているように感じます。これは低域の量の問題ではなく、各帯域の一音一音の音の厚みの話です。
L550AXⅡは音の広がりや質感も上品で上質。
細部を突き詰めて聴いてどこが良いとかの次元ではなく、出てくる音の魅力に一瞬で心を掴まれるような感覚です。
正直なぜこのような魅力的なサウンドなのかよく分かりませんが色気たっぷりでワンランク上のステージにいるように感じました。
同価格帯で空気感の表現に優れていると感じたMarantzのPM-12 OSEと比べても中高域の美しさ、心地よさはL-550AXⅡの方が上回っている印象です。
全てが絶妙でどこかの方向に吐出せず、不足もなく、気になるところが無い出来栄えでした。
音の広がり、潤い、パワー、全てが高い質感で絶妙なバランス
LUXMAN(ラックスマン)L-550AXIIの評価

出典:https://www.luxman.co.jp/
実売価格約34万円とラックスマンの中では中級機の価格帯ですがサウンドは極上です。
デメリットとしてはA級動作で発熱があることでしょうか?オーディオラックに設置できる場合は問題ありませんが密閉空間の場合は機材の寿命を縮める可能性があります。
あとは夏場の温度上昇もありますねw エアコン入れると稼働音にマスキングされるし冷房なしでは耐えられないし。。。
電源オンの瞬間からかなり良い音が出ますが本領発揮に暖気運転が必要なこともあり使い勝手の面ではいろいろと気を使う必要がありますがそれを補って余りある魅惑のサウンドがL-550AXⅡの最大の魅力だと思います。
音に関しては本当に素晴らしく、私は大好きなプリメインアンプです。
見かけたら必ず試聴して欲しい機器の一つなのでその際はどうかチェックされてくださいね。
純A級動作プリメインアンプのデメリットを全て打ち消す魅力的なサウンド
LUXMAN(ラックスマン)L-550AXIIにおすすめのスピーカー
B&W(Bowers & Wilkins)ブックシェルフスピーカー603s2 Anniversary Edition

出典:https://dm-importaudio.jp/
大好きなスピーカーの一つです。L-550AXⅡの魅力を素直に出してくれるようなバランス感覚に優れたスピーカーです。
B&W(Bowers & Wilkins)603s2 Anniversary Editionのレビュー記事はこちら↓
B&W 603 S2 Anniversary Edition
ANNOY(タンノイ)スピーカーTurnberry/GR(ターンベリー)
A級動作のL-550AXⅡにTANNOY Turnberry/GRの組み合わせはかなり大人の雰囲気がして素敵だと思います。
独特の伸びと抜群の定位の良さが魅力的なスピーカーなので気持ちよく音楽に浸れます。
TANNOY Turnberry/GRのレビュー記事はこちら
価格帯別スピーカー
他にもおすすめのスピーカーはたくさんあるのでレビュー記事を価格別にまとめてみました。
参考になれば幸いです。
最後に
L-550AXⅡは大人の色気を感じるような非常に魅力的なサウンドを生み出します。
音楽性、味わいが素晴らしいレベルで体感できます。
スピーカーやアンプのポテンシャルを引き出すセッティングに関する記事をまとめましたので合わせてご確認ください。
皆様が良い音楽と過ごせますように。