こんにちは。 オーディオショップ店員のばっちゃん(@iine_me)です。
前回紹介したDENON PMA-390REもおすすめですが
今のDENONの音を体感するならPMA-800NEです。
質の向上だけでなくキャラクターも違うので好みで選べるといいですね。
記事の目次
DENON(デノン) PMA-800NEとは?
DENONから2018年8月にリリースされたフルサイズのプリメインアンプ。
DENONのプリメインアンプはPMA-2500NEを紹介した記事で絶賛してますが
「PMA-○○NE」のシリーズは2500/1600とラインナップされており
今回はその下のエントリークラス800の紹介です。
希望小売価格は¥70,000ながらも店頭価格では5万円台で購入が可能。
私の評価では 【抜群】2500NE 【かなり良い】1600NE
なので楽しみにしていました。
DENON PMA-800NE の仕様
フロントパネル
見た目、サイズ感はPMA-1600NEとかなり似ています。
高さは抑えられているのでフルサイズながらコンパクトに設置ができます。
リアパネル
すっきりとまとまったレイアウト
上位機種では電源ケーブルが独立していますがこちらは固定されています。
音響的に優れた電源ケーブルに交換できないのは残念なポイントです。
アナログからデジタルまで
デジタル入力はPCM 192 kHz / 24 bitまで対応していますが
他のNEシリーズと同じくアナログモードも搭載しています。
アナログモードとはアナログ入力時にデジタル回路の電源を遮断する機能です。
これによりデジタル回路のノイズなどが影響しない工夫がされています。
Phono入力(フォノイコライザー内蔵)もあり入力のチャンネル数は十分です。
PHONOはMM、MC共に対応しています。
スピーカー出力はABの切り替えや同時出力ができるので2種類のスピーカーを使い分けたり1台に2系統接続するバイワイヤリングが可能です。
仕様
【パワーアンプ部】 | |
定格出力 | 50 W + 50 W (8Ω、20 Hz ~ 20 kHz、THD 0.07 %) 100 W + 100 W (4Ω、1 kHz、THD 10 %、JEITA) |
全高調波歪率 | 0.01 % (定格出力、-3 dB時)、負荷8Ω、1 kHz |
出力端子 | スピーカー AまたはB:負荷 4 ~ 16Ω スピーカー A + B:負荷 8 ~ 16Ω |
【プリアンプ部】 | |
入力感度 / 入力インピーダンス | PHONO(MM): 2.5 mV / 47 kΩ PHONO(MC): 200μV / 100 Ω CD、NETWORK、RECORDER : 105 mV / 40 kΩ (ソースダイレクトオフ) 105 mV / 17 kΩ (ソースダイレクトオン) |
RIAA偏差 | PHONO : ± 0.5 dB(20 Hz ~ 20 kHz) |
最大入力 | PHONO(MM): 70 mV / 1 kHz PHONO(MC): 6 mV / 1 kHz |
【入出力端子】 | |
アナログ音声入力端子 | アンバランス入力×4、PHONO(MM / MC)入力×1 |
アナログ音声出力端子 | アンバランス出力(RECORDER)×1 、ヘッドホン出力×1 |
デジタル音声入力端子 | 同軸デジタル入力×1、光デジタル入力×3 |
その他 | IRコントロール入出力×1 |
【総合特性】 | |
S / N比(Aネットワーク) | PHONO(MM): 86 dB(入力端子短絡、入力信号5 mV) PHONO(MC): 71 dB(入力端子短絡、入力信号0.5 mV) CD、NETWORK、RECORDER: 105 dB(入力端子短絡) |
周波数特性 | 5 Hz ~ 100 kHz(0 ~ -3 dB) |
トーンコントロール | BASS(低域): 100 Hz ±8 dB TREBLE(高域): 10 kHz ±8 dB |
【総合】 | |
外形寸法(W × H × D) | 434 x 122 x 307 mm |
質量 | 7.5 kg |
消費電力 | 200 W |
待機電力 | 0.3 W |
付属品 | かんたんスタートガイド、取扱説明書、リモコン、単4形乾電池 × 2 |
DENON PMA-800NEの評価
PMA-800NEを購入した方は満足度が高いです。
元気で透明感もありくっきりしたサウンドが好みの方はバッチリだと思います。
低音の質感、音の密度や鮮度が良い感じなので同価格帯のアンプからの乗り換えであれば
圧倒的にランクアップした音に満足できるはずです。
DENON PMA-800NEの音質レビュー
DENONのサウンドマネージャーが米田晋氏から山内慎一氏に代わり
私の好みにドンピシャのプロダクトが続々とリリースされています。
今回のPMA-800も山内氏の熱がこもった作品なので当然期待大!
結論から書くと前回おすすめした超低価格のプリメインアンプPMA-390REとは
結構違ったキャラクターです。
まさにビビットでスペーシャスなサウンドデザインが施され、
現代的な機材と言えると思います。
低域の芯がしっかりとしており中高域の輪郭もはっきりしています。
PMA-390REと比べると解像度が上がっています。
空間表現も優れていてハイエンドの音とは比べられませんが
オーディオの魅力の入り口には確実に入っています。
実はオーディオ機器は価格が上がれば上がるほど良い音が出る傾向はありますが
価格と音質の相関カーブはあるラインを超えると差が小さくなっていきます。
大げさに言うと1万円と5万円では全く違いますが、60万円と100万円の差はそれに比べると少ないです。
レベルが上がっていくとみなさんその少しの差に何十万円と使われる世界です。
とことん音を探求したいという方でなければこのクラスでも十分とも言えるレベルです。
ただ、その先の音は人を感動させ鳥肌が立ち涙が流れる別世界でもあります。
自分で所有することは難しくても試聴させてもらえるオーディオショップに一度は行かれることをおすすめします!
その際は家電量販店ではなくオーディオ専門店に行ってください。
静かなオーディオルームで聴くのと量販店の喧騒の中聞くのでは全く違います!
DENON PMA-800NE におすすめのスピーカー
PMA-800NEに合わせるスピーカーはミドルクラスがおすすめです。
しかしコスパも良いアンプなのでスピーカーも高コスパで低価格なものから選ぶのもありです。
全体的にすっきりした透明感のあるスピーカーが合うと思うのでおすすめをピックアップします。
DALI OBERON3
コスパで選ぶならこのあたりです。
価格を抑えながらも十分に楽しめる音の組み合わせです。
逆にこれ以下のスピーカーであればPMA-800NEでなくても良いかもしれません。
DALI OBERON7
OBERON3にユニットを追加したトールボーイタイプ。
低音の量感も十分なので迫力のあるサウンドが楽しめます。
MONITOR AUDIO Silver 50
2017年にリニューアルしたモニターオーディオ
ツイーターが新しくなり高音域の美しさは抜群です。
コンパクトなシステムで楽しみたい方にもおすすめ。
B&W 606
B&Wのブックシェルフスピーカー
音の立ち上がりが早く透明感のある音色でPMA-800NEとの相性も良いです。
B&W 707 S2
700シリーズで一番コンパクトなスピーカー
小型スピーカーだけあってクリアで正確なサウンド
サイズの割にレンジも広く高解像度です。
先を見据えてワンランク上のスピーカーもおすすめ
B&W 603
トールボーイタイプの603は低域に余裕が出て安定感がアップします。
これより上のクラスだと他のプリアンプがおすすめです。
603を選ぶなら将来的にはPMA-1600NEやPMA-2500NEにランクアップするとより満足できるはずです。
B&W 705 S2
700シリーズのブックシェルフ最高峰
ツイーターがキャビネットの上部にセパレートされることにより
ツイーター周りのバッフル面の影響を受けなくなります。
音場は広くクリアでレスポンスもよく、静けさの表現もしっかりしていて圧倒される。
このスピーカーもややオーバースペックなので将来的にはアンプの買い換えを検討するのが良いレベルです。
PMA-NEシリーズ他モデルとの比較
こちらの記事ではPMA-NEシリーズ全モデルの比較試聴をしています。価格差によってどのように音質が変わるのか気になる方はご覧ください。
まとめ
後半はスピーカーのおすすめになってしまいましたがプリアンプとスピーカーはバランスが大切です。
どちらかがオーバースペックになると機材の本来の実力が発揮できないだけでなく
場合によってはバランスが崩れて下のランクの機器の音よりも劣ることもあります。
このあたりはあまり語られることのない事だと思いますが
私は実際に数百万円のアンプに数万円のスピーカーをつないだり
その逆を試したりして感じた事実です。。
何事もバランスが大切ということでしょうか。
スピーカーやアンプのポテンシャルを引き出すセッティングに関する記事をまとめましたので合わせてご確認ください。
皆様が良い音楽と過ごせますように。