こんにちは。
オーディオショップ店員のばっちゃん(@iine_me)です。
自宅で使っているアンプを新しくしました。
2017年の秋にリリースされたDENON(デノン)のPMA-60です。
以前の記事で紹介したPMA-2500NEの開発で培われたノウハウも生きています。
一通りのチェックが完了したのでレビューしたいと思います。
記事の目次
DENON PMA60の概要
コンパクトでスタイリッシュなD級パワーアンプ
横置き、縦置きが可能なデザイン。
コンパクトな躯体は横置き時にW200 x H86 x D258 mm
デスクトップにも十分置けるサイズです。
フルサイズのプリメインアンプと購入を迷いましたが、
何かとコンパクトな方が助かるので私にとってはメリットでした。
本体のレイアウトもとてもすっきりしていて良いと思います。
USB-DAC内蔵
USB-DAC内蔵なのでPCからUSBケーブルで接続可能です。
DSDは11.2 MHz PCM は384 kHz / 32 bitの入力まで対応対応しています。
AIFFやWAVでも高音質で再生が可能ですが、
ハイレゾ音源を集めている方にとっても十分なスペックですね。
もちろんPCからのノイズはデジタルアイソレーターでシャットアウトされています。
bluetooth接続ももちろん可能
bluetooth接続ってとても便利ですよね。
PCを起動したりしなくてもスマホの音源をワイヤレスでPMA60に送信することが可能です。
私はCD(USBデータ)やレコードを持っていない曲は
spotifyやamazon music、youtubeなどで聴くこともあります。
そんなときに便利なのがPMA60のbluetooth接続です。
もともとがストリーミングの圧縮音源なので音質にはあまり期待していませんでした。
しかし鳴らしてみてびっくり、予想を上回る音質でした。
これなら気軽に聴くBGMだけでなく十分に楽しめます。
前モデルのPMA50からの進化
PMA60は2015年に発売され大ヒットしたモデルPMA50のニューモデルです。
PMA50はデジタルアンプのイメージを覆すようなサウンドと
USB-DACやbluetooth接続などの利便性から大人気となり品薄が続きました。
PMA60は音質面でさらに飛躍的にクオリティーアップしています。
一番大きな違いとしてはデジタルアンプ用のデバイス「DDFA」が第二世代に進化しています。
DDFAとは「Direct Digital Feedback Amplifier」です。
増幅前後の信号を比較&補正して歪をなくす技術です。
また、その他のパーツもフルサイズの上位機種やPMA60専用に開発されたものを多く採用しています。
コンデンサなどはメーカーと共同開発し、外側のフィルムの色による音の違いまでテストされています。
今回は緑のフィルムが一番音が良かったそうです。
音質向上に関しては開発者の方のインタビューからも圧倒的な自身が感じられます。
また、PMA50と60どちらも所有している使用者のレビューなどからもかなりのクオリティーの違いがあるようです。
具体的にはS/Nの向上
繊細さやキレの良いサウンド
より洗練された空間表現などが違いとしてあげられています。
デジタルアンプのイメージを変えたPMA50
ハイエンドオーディオの入り口 PMA60
といったイメージです。
DENON PMA60の評判
良い評価
高音まで透き通った透明感のある音
綺麗な音色
USB-DAC付きでデスクトップオーディオに最適
Bluetoothが便利
全てにおいてハイクオリティーでバランスが良い
5万円前後ではNO.1のアンプ
私も概ね同じような感想をもちました。
悪い評価
リモコン操作メインなのでリモコンが故障したら心配
CDプレーヤーを使わない場合リモコンの不要なボタンが多い
発熱が気になる
電源が落ちる(USB-DACでヘッドフォン使用時)
リモコン関連と電源が落ちるとの意見が多かったです。
電源に関しては差し込みが緩い場合と初期不良の場合があるようです。
初期不良の場合には交換対応をしてもらえば問題ないので心配ないと思います。
(中古だと保証期間が切れているかもしれないので新品購入がおすすめです)
電源が落ちる条件はDAC&ヘッドホン使用時と条件が確定しているので購入後は念のためチェックしたほうが良いと思います。
DENON PMA60の音質
RCA接続
まずはRCA接続でCDとレコードを聴いてみました。
クリアかつ力強さも兼ね備えた音質です。
また、広めの音場ですが一つ一つの音に芯がありぼやけることはありません。
今まではCDの方がクリアで良い音が鳴っていましたが、
PMA60を使用することでレコードの音が飛躍的に向上しました。
ハリのある低音でとても気持ちよく音楽に浸ることができます。
今まで使用していたサブウーファー「PM-SUBn」は手放すことにしました。
音に立体感も感じます。
ハイエンドなアンプと安いアンプでは音の立体感や存在感が異なります。
もちろん数百万円のアンプと比べると違いますが
本当にハイエンドの入り口が見えるようなレベルの音が出ています。
使用するソースやその他の機材とセッティング次第で
鳥肌の立つ音楽体験が十分に可能です。
また、ボリュームをしぼっても気持ちよく聴ける感じです。
私は夜間に小さめの音で聴くことが多いのでとても嬉しいポイントです。
USB接続
RCA接続時に感じた良さはそのままですが
USB-DAC使用時はさらに音の密度が濃くなります。
定位と立体感も向上し音場も広がりました。
音の輪郭がくっきりハッキリします。
Youtubeなどストリーミングサービスもチェック
ヘッドフォン出力
私は自宅でヘッドフォンで聴くことはあまりないです。
その為購入前はそれほど重要視していませんでした。
しかし不具合の検証も兼ねてヘッドフォン出力をチェックしてみました。
結果はとても良く、このヘッドフォンはこんな音が出るんだ!
とびっくりしてしまいました。
感じたのはS/Nの向上と音の広がり。
繊細な音の表現で音楽に引きこまれます。
こんな人におすすめ
ハイエンドなオーディオ機器をお使いでサブシステムを組みたい方
ハイコストパフォーマンスなデスクトップオーディオを組みたい方
オーディオの世界をのぞいてみたい方
限られた予算の中で感動できるシステムを組みたい方
価格と音のバランスを考えると最高なアンプだと思います。
他のメーカーの10万円越えのアンプと比べても音質で勝っていることは普通にあると思います。
既にオーディオ歴の長い方にも初心者の方にもおすすめです。
まとめ
高音質なアンプ+USB-DACをそれぞれ用意するとなるととてもこの価格では不可能だと思います。
PMA60を買われた方の満足度はとても高いと思います。
大きくて重いオーディオに数十万、数百万をかけられる人は少ないです。
こういった製品が世の中に出てヒットしていることはオーディオ界にとっても大きなことだと思います。
PMA60は今の時代、これからの時代のオーディオを体現したような素晴らしいプロダクトです。
この記事を読んで気になった方はぜひ実際に音を聴いてみてください。
きっと欲しくなりますし購入すれば驚きと満足感を得られますよ。
スピーカーやアンプのポテンシャルを引き出すセッティングに関する記事をまとめましたので合わせてご確認ください。
皆様が良い音楽と過ごせますように。