元オーディオショップ店員のイイネドットミー(@iine_me)です。
DENONのHiFiコンポーネントNE(New Era)シリーズのプリメインアンプ
2500NE 1600NE 800NEに続き600NEがリリースされました。
圧倒的なコストパフォーマンスでエントリーモデルの大本命のプリアンプです。
PMA-2500NE(1600NE)のレビュー
PMA-800NEのレビュー
も参考にしてください。
記事の目次
DENON(デノン) PMA-600NEとは?
DENONから2019年9月にリリースされたフルサイズのプリメインアンプ。
DENONのプリメインアンプ「PMA-○○NE」のシリーズは2500/1600/800とラインナップされておりどれも価格以上のクオリティーと現代的なサウンドデザインでおすすめのアンプです。
今回はさらに安価なPMA-600NEのご紹介です。
希望小売価格は¥50,000ながらも発売当時の店頭価格でも3.5万円台と非常にリーズナブル。
このPMA-600NEのリリースと連動してPMA-360REの価格も2万円以下(17,000円台)に下がってきたのでこちらも注目です。
DENON PMA-600NE の仕様
フロントパネル
見た目、サイズ感はPMA-800NEとかなり似ています。
サイズもほぼ同じでフルサイズながらコンパクトに設置ができます。
リアパネル
すっきりとまとまったレイアウト
スピーカー出力が1系統のみになりました。
また、PMA-2500NEとPMA-1600NEでは電源ケーブルが独立していますがPMA-800NEとPMA-600NEは固定されています。
こちらも音響的に優れた電源ケーブルに交換できないのは残念なポイントです。
アナログからデジタルまで
デジタル入力はPCM 192 kHz / 24 bitまで対応しこちらも他のNEシリーズと同じくアナログモードを搭載。
アナログモードとはアナログ入力時にデジタル回路の電源を遮断する機能です。
これによりデジタル回路のノイズなどが影響しない工夫がされています。
Phono入力(フォノイコライザー内蔵)もあり入力のチャンネル数は十分。
PHONOはMMのみに対応しています。
スピーカー出力はPMA-800NEと違い1系統のみなので2種類のスピーカーを使い分けたり1台に2系統接続するバイワイヤリングは対応していません。
仕様
パワーアンプ部
定格出力 | 45 W + 45 W (8Ω、20 Hz ~ 20 kHz、THD 0.07 %) 70 W + 70 W (4Ω、1 kHz、THD 0.7 %、JEITA) |
全高調波歪率 | 0.01 % (定格出力、-3 dB時)、負荷8Ω、1 kHz |
出力端子 | スピーカー:負荷 4 ~ 16 Ω |
プリアンプ部
入力感度 / 入力インピーダンス | PHONO(MM): 2.5 mV / 47 kΩ CD、NETWORK、AUX、RECORDER : 100 mV / 40 kΩ (ソースダイレクトオフ) 100 mV / 17 kΩ (ソースダイレクトオン) |
RIAA偏差 | PHONO : ± 0.5 dB(20 Hz ~ 20 kHz) |
最大入力 | PHONO(MM): 70 mV / 1 kHz |
出力レベル | PRE OUT(SUBWOOFER): 1 V / 100 Hz (100 mV入力、音量最大) |
入出力端子
アナログ音声入力端子 | アンバランス入力×4、PHONO(MM)入力×1 |
アナログ音声出力端子 | アンバランス出力(RECORDER)×1、サブウーハープリアウト×1、ヘッドホン出力×1 |
デジタル音声入力端子 | 同軸デジタル入力×1、光デジタル入力×2 |
その他 | IRコントロール入出力×1 |
Bluetooth
バージョン | 4.2 |
対応プロファイル | A2DP 1.3、AVRCP 1.6 |
対応コーデック | SBC、AAC |
周波数帯域 / 送信出力 / 通信距離 | 2.4 GHz 帯域 / Class 1 / 約30 m (見通し距離) ※実際の通信範囲は機器間の障害物、電子レンジの電磁波、静電気、コードレスフォン、受信感度、アンテナの性能、操作システム、アプリケーションソフトウェアなどの影響により異なります。 |
総合特性
S / N比(Aネットワーク) | PHONO(MM): 84 dB(入力端子短絡、入力信号5 mV) CD、NETWORK、AUX、RECORDER: 105 dB(入力端子短絡) |
周波数特性 | 5 Hz ~ 100 kHz(0 ~ -3 dB) |
トーンコントロール | BASS(低域): 100 Hz ±8 dB TREBLE(高域): 10 kHz ±8 dB |
総合
外形寸法(W × H × D) | 434 x 122 x 307 mm |
質量 | 7.4 kg |
消費電力 | 190 W |
待機電力 | 0.3 W 0.6W (Bluetoothスタンバイ) |
付属品 | かんたんスタートガイド、取扱説明書、リモコン、単4形乾電池 × 2 |
DENON PMA-800NEとの違い
PMA-800NEとPMA-600NEの見た目、音質的なカタログスペックはかなり似ています。
細かく見ていくといろいろな違いが有り想定されるユーザー層が違うようです。
まずは追加されたものから見ていきましょう。
Bluetooth対応
PMA-600NEはBluetoothに対応しました。
PMA-800NEには無い機能ですね。
これは非常に評価できます。
実際私も便利なのでBluetoothでスマホの動画を見たり音楽を聴いたりしますし妻もBluetooth接続を覚えてから良く音楽を聴いているようです。
Bluetooth機能追加によりさらに便利に使えるユーザ層が間違いなくいると思います。
サブウーファープリアウト
PMA-800NEはRECアウトとヘッドフォン出力のみでしたがPMA-600NEにはサブウーハー出力が追加されました。
コンパクトなブックシェルフ+サブウーファーの使用が想定されているようですね。
ここからは削られた項目です。
スピーカー端子
PMA-800NEはA+Bの2系統の出力。PMA600NEは1系統のみとなります。
2台のスピーカーを使い分けたりバイワイヤリングをしたい方はPMA-800NEを選ぶ必要があります。
PHONO入力(MC)
PMA-800NEはMMとMCに対応していますがPMA600NEはMMのみ対応。
MCカートリッジを使いたい方は要注意です。
デジタル入力
PMA-800NEは同軸デジタル×1 光デジタル×3に対応していますが
PMA-600NEは同軸デジタル×1 光デジタル×2となりました。
接続する機器が多い方は気になるかも知れませんがあまり影響はないような気がします。
消費電力と定格出力の違い
PMA-800NEは消費電力200W 定格出力50 W + 50 W (8Ω)/ 100 W + 100 W (4Ω)
PMA-600NEは消費電力190W 定格出力45 W + 45 W (8Ω)/ 70 W + 70 W (4Ω)
若干消費電力と出力が下がりました。
こちらもあまり影響がないと思います。
DENON PMA-600NEの評価
PMA-800NEから改良しつつ削れる部分を削り低価格を実現したPMA600NE。
最近のDENONらしくパワフルかつクリアなサウンド。
低音の張りや高音までのバランスや見通しの良さが評価されています。
そして音を聴けばその評価は納得だと思います。
DENON PMA-600NEの音質レビュー
DENONのサウンドマネージャーが米田晋氏から山内慎一氏に代わり
鮮明で力強く現代的なサウンドデザインが行われています。
PMA-600NEは上位機種の開発で培ったノウハウやカスタムパーツが投入され
800から余分な部分をそぎ落としたコストパフォーマンスに優れたモデルです!
価格を考えると非常に満足度の高いクオリティーで
私も自宅のリビング用に購入しました。
パワフルでとにかく気持ちが良い
サウンドとしては濃厚で新鮮な音でキレも良いです。
DENONのPMA-60と比べてみると一つ一つの音の粒のが大きくなっています。
小さいブドウと巨峰くらいの違いを感じます。
音が太いという表現をしてしまうと低音が増強されたような印象になってしまいますが
そういう訳ではなく、音の粒が太く大きくなるイメージ
本当にこの価格でこんな音が出るのかと驚愕するくらいの品質です。
5万円以下でアンプを検討されている方には強くおすすめできます!
PMA60も非常に優れたアンプですがUSB入力を使わなかったりネットワーク機能が不要で単純にアンプ部分の性能を求めるならPMA600NEが優れていると思います。
※PCオーディオや設置場所をセーブしたい方、スッキリしてコンパクトな音像が好みならPMA60が良いと思います。
DENON PMA-600NE におすすめのスピーカー
PMA-600NEに合わせるスピーカーはミドルクラスがおすすめです。
基本的にはPMA-800NEと同じような感じのセレクトになります。
全体的にすっきりした透明感のあるスピーカーが合うと思うのでおすすめをピックアップします。
DALI OBERON1
PMA-600NEとOBERON1のセットでも9万円以下で購入できます。
見た目も良くエントリークラスとしてはとても満足度の高い組み合わせだと思います。
DALI OBERON5
OBERON1にユニットを追加したトールボーイタイプ。
コンパクトながら迫力のあるサウンドが楽しめます。
PMA-600NEとOBERON5のセットでも10万円以下です!
KEF Q350
同軸ユニットならではの定位の良さ
空間表現に優れたスピーカーです。
音のクリアさ、解像度の高さはOBERONシリーズより優れていると思います。
価格も6万円台で購入でき価格以上の音質です。
MONITOR AUDIO Silver 50
価格はペアで10万円を超えますがワンランク上の次元の音を楽しめます。
特に高音域の美しさはすばらしく、HiFiなサウンドを楽しみたい方におすすめです。
B&W 606
B&Wのブックシェルフスピーカー
音の立ち上がりが早く透明感のある音色でPMA-600NEとの相性も良いです。
価格も9万円程度なので割安だと思います。
FOSTEX GX100BJ
価格は14万円程と高くなりますが情報量の多さとスピード感が魅力
美しく伸びる高音、タイトで張りのある低音、広がる音場に抜群の定位感
PMA-600NEと組み合わせるとかなりハイレベルの音が楽しめると思います。
PMA-NEシリーズ他モデルとの比較
こちらの記事ではPMA-NEシリーズ全モデルの比較試聴をしています。価格差によってどのように音質が変わるのか気になる方はご覧ください。
まとめ
今回紹介したPMA-600NEとおすすめのスピーカーの組み合わせは
これからオーディオを始める方にとってはとても満足のできるセットだと思います。
何十万円、何百万円とお金をかける世界もありますがこれだけのシステムでも十分に満足できると思います。
例えるなら人生がより豊かになるレベルです。
しかしせっかくの機材も使い方次第で出る音は変わってしまいます。
スピーカーやアンプのポテンシャルを引き出すセッティングに関する記事をまとめましたので合わせてご確認ください。
皆様が良い音楽と過ごせますように。