元オーディオショップ店員のイイネドットミー(@iine_me)です。
今回はMONITOR AUDIOのSTUDIOのレビュー記事です。
さすがのMONITOR AUDIOといった感じで素晴らしい製品でした。
MONITOR AUDIOの他のスピーカー記事はこちら
記事の目次
MONITOR AUDIO(モニターオーディオ)スピーカーStudioの試聴レビュー
Studioはイギリスの名門スピーカーメーカー、モニターオーディオから2018年にリリースされたブックシェルフスピーカーです。
中央に配置されたツイーターを上下のウーファーで挟み込むバーチカルツイン(仮想同軸)という方式が採用されています。
モニターオーディオらしいシルバーのウーファーユニットが美しいですね。
ツイーターやウーファーユニットはフラッグシップのPlatinum 2シリーズの技術を流用して作られている非常にコストパフォーマンスに優れた製品です。
最上位機種の技術を採用した高コスパモデル
MONITOR AUDIO(モニターオーディオ)スピーカーStudioの仕様
上下対称なバーチカルツイン方式
バーチカルツインとは仮想同軸とも言われる方式で、中央に配置されたツイーターを上下のウーファーで挟み込み、ツイーターを中心に仮想の点音源での再生を目指したものです。
1つのウーファーの中心にツイーターが配置される同軸方式とは違いますが、メリットとして明確な定位感と音の広がりが得られます。
見た目的にも存在感があって個人的には好きです。
バーチカルツインで明確な定位と広い音場を実現
HiVe IIバスレフポート
背面もフロントと同じように上下対象に作られています。
上下にバスレフのスロットが用意されていますが、内部も完全に対象な設計になっています。
スロットの上下には線が細かい入っていますが、この溝が空気の流れを整え、ノイズの低減、付帯音の少ない再生を可能にします。
上下のスロットの工夫でクリアでハイスピードな再生を可能にする
MPDトランスデューサー
MPDトランスデューサーとはモニターオーディオが開発したハイルドライバー型のツイーターです。
ブリーツ状の素材が開いたり閉じたりすることで空気を圧縮、放出しハイスピードな高音を再生することができる方式です。
Platinum IIのツイーターから形状の見直しが行われ、指向性、レスポンスがさらに向上したとのことです。
独自設計のツイーターを採用し透明感がありシャープな高域を再現
仕様
■形式:2ウェイ・バスレフ型
■ユニット:MPD トランスデューサー×1
100mm RDT II ドライバー×2
■周波数特性:48Hz – 60,000Hz (-6dB)
■クロスオーバー周波数:2,700Hz
■能率:86dB (1W@1M)
■インピーダンス:4Ω (最低2.9Ω@3.5kHz)
■許容入力:100W
■寸法:H340 × W156.2 × D360.9 mm
■重量:7.1Kg/台
■備考:シングルワイヤ・スピーカーターミナル
MONITOR AUDIO(モニターオーディオ)スピーカーStudioの音質レビュー
それでは音質のレビューです。
最近のモニターオーディオのスピーカー全体に共通して感じる上品さ、まとまりの良さがあります。
10cmのウーファーから出る低域はキレが良く、高域はハイルドライバーで超高域まで伸び、高級スピーカーの流れを継承しているのを感じます。
中高音の空気感や澄み渡る透明感、ボーカルや弦楽器の艶の表現力もバッチリです。
解像度が高く色気のある音質なのでソースによっては鳥肌の立つレベルで再生されます。
すっきりとした見た目ですが音質も付帯音が少なく音が滲むようなところが無いのでクリアで見通しが良い音です。
上品かつスタイリッシュで優美な印象を受けました。
華やかな高域とスピード感のある低域
MONITOR AUDIO(モニターオーディオ)スピーカーStudioの評価
Studioの実売価格はペアで約20万円です。
高域の美しさ、華やかさは完全に価格以上のものを感じますのでコストパフォーマンスに優れたモデルと言えます。
ブックシェルフ、バーチカルツインならではの定位の良さ、空間表現力もあり非常におすすめのモデルです。
購入の際にはこの価格帯ではB&Wの706s2があり、どちらも晴らしいスピーカーなので迷います。
現状同価格帯ではこの2機種が明らかに頭一つ抜けているように思います。
サイズの関係だと思いますが706s2の方が16.5㎝の一回り大きなウーファーが搭載されており中低域のエネルギー感が特徴です。
大きな部屋やリビングで使う際には有利だと思いますがそこそこの音量で美しいサウンドを楽しみたい場合はStudioが向いているかなと思いました。
この2機種を比較試聴してみるとおもしろいかもしれません。
20万円前後のスピーカーの有力候補
最後に
Studioは高域ドライバの伸びと情報量の多さ、サイズ感以上に伸びた低音と付帯音が少なくクリアなサウンドでハイエンドの片鱗を見せるミドルクラスの名スピーカーです。
モニターオーディオの製品は全体的に素晴らしいものが多く機会があればぜひ試聴していただきたいと思います。
スピーカーやアンプのポテンシャルを引き出すセッティングに関する記事をまとめましたので合わせてご確認ください。
皆様が良い音楽と過ごせますように。