元オーディオショップ店員のイイネドットミー(@iine_me)です。
オーディオアクセサリの中でもまさに縁の下の力持ち的な立ち位置のオーディオボード。しかしただの板にしては高すぎる価格。。
なかなか実際に試聴できる機会もないので今回はオーディオボードについて書いてみたいと思います。
記事の目次
オーディオボードとは?
オーディオボードとはオーディオ機器の下に設置することによって音質の改善を行うボードのことです。オーディオボードのあり、無しでは音質が変わりますが素材、厚さ、組み合わせなどにより好みの音質になるかどうかが決まります。
オーディオボードの効果
オーディオボードの効果として一番大きなものは振動対策と言えるでしょう。スピーカーはもちろんですがプレーヤー、アンプなども振動しており振動による付帯音を低減し見通しの良いクリアなサウンドを得られるようになります。
音がぼやけて芯が無いと感じるときにはオーディオボード
オーディオボードの素材(御影石 大理石 木材)
オーディオボードの素材としてはメーカー品なら木材+鋳鉄など異素材を組み合わせて固有の振動数に偏らないようにしたものが多く見られます。DIYや個人で手配するものでは御影石、大理石など石材を使用するものや無垢の木材などを使用するものに分かれます。基本的には素材の響き、振動が音に乗る傾向があります。
オーディオボードは振動対策だが素材の響きが乗る場合もある
御影石と大理石のオーディオボードの違い
同じ石でも重くて硬い御影石とそれに比べると柔らかい大理石では効果が違います。比較すると御影石はより金属的な解像度の高い音になる傾向です。
御影石のほうが硬くて重い。音も硬くなる傾向
木製のオーディオボードの違い
木製のオーディオボードの場合も同じように硬くて重い木は密度のある締まった音、柔らかい木は柔らかい音になります。オーディオボードとして考える場合は密度の高い硬い木材が適しています。メーカー品は固有の振動数をなくすため異なる素材を組み合わせたりして工夫しています。
オーディオは部屋の空間、使用する機材、セッティングなど音に影響するポイントが多くあります。トータルでチューニングしバランスを整えるので一概にどの素材が良いどのボードが良いとは言えません。
基本的には重く硬いものは締まった音、柔らかく軽いものはやわらかい音が鳴ります。素材を選ぶ際には比重、叩いた時の響きを参考に検討しましょう。
素材の特性を理解し自分の好みや環境に合わせたセレクトをすることが最も大切
オーディオボードの厚さ
オーディオボードの厚さは薄いものもありますが効果が出にくかったり逆効果になってしまう場合もあります。
厚さの目安としては木材など単一素材なら40mm以上あれば十分だと思います。価格が安くても極端に薄いものは避けるようにしましょう。
異素材の組み合わせで厚みが無くても効果が高いものもあります。
オーディオボードの使い方
オーディオボードの使い方としてはトールボーイスピーカーの下やブックシェルフの場合はスピーカースタンドの下に置きます。ラックに入れたアンプ、プレイヤーの下にも有効です。プレーヤーの場合は解像度が上がりアンプの場合は音に奥行きや張りが出るようになります。
どこに使っても効果はあるのでとにかく自宅環境で実験
オーディオボードの選び方
現状のオーディオ環境で気になる部分や目指す音の傾向をクリアにしてからオーディオボードを選びましょう。
音がぼやけて解像度を上げたいなら重くて硬い素材のボードを選ぶ。反対にソリッド過ぎる音でやわらかくしたいなら木材のボードを選ぶと良いでしょう。
自分の好みに近づけるような選択をすることが重要
オーディオボードの置き方
スピーカーに使用する場合はトールボーイならスピーカーの下、ブックシェルフならスピーカースタンドの下に設置します。それぞれボードの中心にスピーカーやスタンドが乗るようにします。スピーカーに角度をつけて設置する場合はボードごと斜めに角度をつけて置くようにしましょう。
また、CDプレーヤーやアンプなどスピーカー以外の機器にもオーディオボードは有効です。オーディオラックの上にボードを乗せ、その上に機器を設置しましょう。ボード無しのときよりもクリアなサウンドが得られるでしょう。
ボードの中心に機材やスピーカーの中心がくるように設置
おすすめのオーディオボード8選!
クリプトン(KRIPTON) オーディオボード AB-500M
木製構造プラス鉄球サンドの重量級5.5kg
基本は木製の構造で、鉄球サンドを封入しています。鉄球サンドは比重が7.8と非常に大きく、機器への電磁ノイズの防止や防振効果に大きく寄与しています。適度な響きも乗るので余分な振動は抑えつつ音の美しさも保たれます。
お手ごろ価格で効果はバッチリ おすすめ
TAOC オーディオボード SUB-HC50C
TAOCお得意の鋳鉄を使用したオーディオボード
厚さ2.2mmと薄いですが鋳鉄入りのハニカムコアを木質ボードでサンドした異素材組み合わせ構造。振動対策はバッチリなので余分な付帯音が抑制されて機器本来のサウンドが得られます。
厚みを抑えた設計なのでオーディオラックの中の機材に最適
アコースティックリバイブ(ACOUSTIC REVIVE) ヒッコリーボード RHB20
音質向上効果の見込めるヒッコリー素材のオーディオボードです。
ドラムのスティックなどに使用されているヒッコリーは強靭な反発力を持ち、音色に癖がなく、帯域バランスもフラット。有機的で躍動感に溢れた特性をもつ希少木材です。厚みは2cmながら、不要振動を抑えるのにも最適。フラットかつワイドレンジな音を体感できます。
ヒッコリーボードの響きで音に美しさを
SUNSHINE(サンシャイン/ABA) – S40
純マグネシウム板と特殊加工を施したロシアンバーチとのハイブリット構造
土台となるバーチ材は水分量を12%以下まで乾燥させ、安定性を増すため数ヶ月寝かせ使用。制振効果が高いので響きが強すぎる場合に使用すると効果が見込めます。
ドライな傾向を好む方におすすめ。
逸品館(AIRBOW) ウェルフロートボード WFB-A4
「ウェルフロートシステム」を採用し機器を浮かせることで振動の悪影響を排除。
接触面を減らすことにより機器と設置面との干渉を避け、音の濁りが減少。音場は広がりサウンドの透明感と情報量が向上します。
制振性が増しトールボーイスピーカーの下に設置すると震度5程度の揺れなら耐えられます。音響効果でけでなく大切な機材を守る地震対策としても効果が見込めるのでおすすめです。
フローティング構造で揺れをシャットアウト
KRYNA オーディオボード Palette Board PL-TB
こちらのボードもウェルフロートボードのように2枚のボードからできています。
上下のボードの間にはインシュレーターが内臓されており不要な振動をシャットアウト。漆による表面加工で振動の速やかな減衰も期待できます。スピーカーだけでなく、CDプレーヤーやアンプの振動対策にも効果的です。
高級感のある2枚構造のボードで振動を逃がします。
PL-TB クライナ オーディオボード KRYNA Palette Board PLTB
逸品館(AIRBOW) 人工大理石ボード
建築用人工大理石の端材を加工コストのみでオーディオ用に転用した安価な製品。
素材の粘りと高い強度が機器の持っているナチュラルな音質を引き出します。オーディオボードとしては非常に安価なのでお試しにおすすめです。
天然石に比べると柔らかい素材なので引き締まった音にはなりにくいです。カーペットや畳からの足回りの改善や付帯音が多すぎる場合に検討すると良いでしょう。
安価なボードで試してみたいならこれ
黒御影石オーディオボード 山西黒
中国産御影石「山西黒」を使用したオーディオボード。
比重が重い石なので重さで振動を抑えるタイプのボードです。こちらのボードは石の響きも乗るので設置環境や好みで評価が分かれると思います。オーディオボードとしては比較的定番の素材なので候補に入れてみてはいかがでしょうか?
定番素材で足回りの引き締め
まとめ
オーディオ機器の性能を生かすも殺すもセッティング次第です。
オーディオボードはアクセサリーの中でも音質に大きく影響するアイテムです。ワンランク上のセッティングで機材の持つ本来のポテンシャルを引き出しましょう。
他にもセッティングに関する記事をまとめましたので合わせてご確認ください。
皆様が良い音楽と過ごせますように。