元オーディオショップ店員のばっちゃん(@iine_me)です。今回はオーディオ初心者の方向けの記事です。10万円の予算でシステムを組むならどんな組み合わせが良いのか真剣に考えてみました。
記事の目次
オーディオシステムに必要なもの
まずはシステムを組むにあたって必要なものを確認しましょう。ソースはPC,CDプレーヤー、ネットワークプレーヤー、アナログレコードなど選択肢が多すぎるのと皆様の生活環境が分からないので省かせて頂きます。現時点でプレーヤー以外は何も手元にない事を前提に、音を出すにあたり必要なものを全て含めることにします。
そして最終的な組み合わせはコンポなどではなくフルサイズのHiFiオーディオとして十分な魅力を感じられるものに限定します。
スピーカー
当然ですが2chのステレオ再生をするにはスピーカーが必要です。予算の中でも大きな割合を占める重要なポイントになります。スピーカーで音の傾向がある程度決まります。まったりした鳴りなのかハイスピードで高解像度な鳴り方なのか音が前に飛んでいくのか奥行きや広がりが出るのかなど、同じくらいの価格やクオリティーでもスピーカー次第で出音のキャラクターが大きく左右されます。
スピーカーはやっぱり大事 気に入ったものが一番の選択
アンプ
アンプは音の質を決める部分です。あまりに非力なものやバランスの悪いものを選ぶとどんなスピーカーを選んでも満足できなくなるのでアンプ選びもとても大切です。アンプにももちろんキャラクターがありますがアンプの能力が不足しているとスピーカーの持つキャラクターを生かすことができないばかりか薄っぺらく何を聴いても満足感の無いサウンドになってしまいます。ここもしっかりとしたものを選ぶ必要があります。
アンプで音のクオリティーが決まります
スピーカースタンド
トールボーイスピーカーの場合は必要ありませんがブックシェルフスピーカーの場合は用意したいです。スタンドの質でも音がかなり変わることと、スピーカーやアンプと違い半永久的に買い替えの必要がないのでなるべく良いものを選びたいです。
予算の許す中で一番良いものを選びたいアイテム
スピーカーケーブル
何十万円もする高価なケーブルもありますがこのクラスでは全く不要です。ただしケーブル毎に音の特性が異なるのも事実。コストパフォーマンスに優れたバランスのよいものを選びましょう。
低価格で高品質なコスパ重視のケーブルを選ぶべし
その他オーディオアクセサリ
インシュレーター、オーディオボード、バナナプラグなどのオーディオアクセサリも必要に応じて選択します。初めてのオーディオなどスタートラインに立つ段階では必要ないですが、予算に余裕があれば費用対効果の高いアクセサリの導入も良いと思います。
後々グレードアップを考えるときには検討すべきアイテム
予算の振り分け
感覚的には (スピーカー)50:(アンプ)30:(スタンド、ケーブル、アクセサリ)20 くらいのバランスを基本で振り分けたいと思います。いろいろな機材や組み合わせがあるので臨機応変に対応していこうと思います。 (スピーカー)40:(アンプ)40:(その他)20でもいいような気もしますがそれだとトータルの予算が倍くらいあると選択肢が増えますね。
10万円程度の予算の壁は大きいので組み合わせにセンスが問われます
おすすめのオーディオシステム ブックシェルフスピーカー
この組み合わせはこれ以上は求めないという方におすすめのパターンです。それぞれでバランスが取れていますがスピーカーやアンプをグレードアップしていこうと思った場合にはどちらも買い替えの必要性がでてきます。例えばスピーカーを同レベルのものに買い換えるなら問題ないですがより高音質なものに買い換える場合はアンプも買い換えた方がスピーカーの実力を発揮できるはずです。
スピーカー DALI OBERON1
10万円の予算ではスピーカーにかけられる金額も限られてきますがDaliのOberon1はコストパフォーマンスに優れたスピーカーでペアで4.5万円程度で購入が可能です。音質的にはバランスが取れていてこの価格帯では一押しのスピーカーです。個別の詳細レビュー記事もあるのでよかったらご覧ください。
アンプ DENON PMA 600NE
価格と音質のバランスが取れていないと思うくらいコスパに優れたプリメインアンプです。Oberon1との組み合わせでもある程度満足できる音質で鳴らすことができます。価格は3.5万円程。こちらも個別のレビュー記事があります。
スタンド DALI E600/B
Oberon1と同じDaliのスピーカースタンドです。ブックシェルフスピーカーなのでスタンドはぜひ用意したいですね。これの有り無しとクオリティーでトータルの出音が変わってくるので予算を振り分けます。価格は2万円程度ですが付帯音の少ない本来の音をスピーカーから取り出すには重要なポイントです。スタンドについてのレビュー記事もありますのでよろしければご覧ください。
スピーカーケーブル ZONOTONE 6NSP Granster 2200α
激安なスピーカーケーブルではないですがZONOTONE(ゾノトーン)の 6NSP Granster 2200αがおすすめです。AUDIOQUESTのさらに安価なモデルが最高のコスパでおすすめしようと思っていましたが調べてみるとオンラインで取り扱いをしているショップが見つからなかったのでこちらにしました。ZONOTONEのgranster(グランスター)2200aは1mあたり1700円程度と激安な部類のケーブルではないですが価格以上の品質は間違いなくあります。このケーブルに変えて音の質がとても明るくなりました。みずみずしさや高域の明瞭感は抜群です。スピーカーケーブルは基本的にあまり買い替える機会がないものなので最初から良いものを選びました。個別記事もあるのでよければご覧ください。
おすすめのオーディオシステムその2
もう少しスピーカーに予算を振った設定にしてみます
スピーカー Wharfedale DIAMOND11.1
イギリスの老舗オーディオメーカーのwharfedale(ワーフェデール)のDIAMIND11.1というスピーカーです。価格は6万円弱と予算の多くを使ってしまいますが澄み切った高音とスピード感のある低音でハイエンドオーディオの入り口が垣間見られるほどのクオリティーを持っています。見た目の仕上げもOBERONシリーズよりも1ランク上に見えます。このスピーカーを基本として後々アンプの買い替えを検討するための組み合わせです。
アンプ DENON PMA 390RE
DENONの名機PMA390REです。2012年リリースの比較的古い設計ですが抜群の音質で長年人気の機種です。DENONのPMA600NEがリリースされたことによってさらに実売価格が2万円台前半まで下がってきました。圧倒的なコストパフォーマンスです。個別記事もあるのでよければご確認ください。
スタンド Bowers & Wilkins(B&W) STAV24S2
木製の激安スタンドもありますがあまりおすすめできませんので価格は2万円程しますがB&Wのスタンドを選びました。このレベルなら音に悪影響が出ることもないのでおすすめできます。高さも一般的でずっしりと重量感もあり安心です。
スピーカーケーブル ZONOTONE 6NSP Granster 2200α
ケーブルはいろいろ選択肢がありますが価格と音質のバランスでいくと圧倒的に優れているこのケーブルにたどりつきます。
最後に
予算10万円といいつつ多少はオーバーしてしまいましたがお許しください。オーディオの世界は高ければ必ず優れているというものではありませんがある程度の予算が必要なのも事実です。今回の組み合わせは限られた予算内でどれだけの高音質が目指せるかのチャレンジですがどちらの組み合わせもこれからオーディオを始める方にとっては今まで聴いてきた音楽とは異次元の世界に連れて行ってくれるものだと思います。
ただし使いこなし次第で同じ機材を使っていても出てくるサウンドは異なります。スピーカーやアンプのポテンシャルを引き出すセッティングに関する記事をまとめましたので合わせてご確認ください。
皆様が良い音楽と過ごせますように。