こんにちは。
元オーディオショップ店員のイイネドットミー(@iine_me)です。
YAMAHAのプリメインアンプA-S2200の記事です。
2020年5月にモデルリニューアルとなった新たなラインナップです。
記事の目次
YAMAHA(ヤマハ)プリメインアンプA-S2200試聴レビュー
A-S2200は2020年にリリースされたプリメインアンプです。
本格的なプリメインアンプとしては「A-S1100」 「A-S2100」 「A-S3000」
がラインナップされていましたが、今回リニューアルして「A-S1200」 「A-S2200」 「A-S3200」がリリースされました。
価格は「A-S1100」(定価20万円)→「A-S1200」(定価24万円) 「A-S2100」(定価25万円)→「A-S2200」(定価35万円) 「A-S3000」(定価47万円)→「A-S3200」(定価64万円)
と大きく値上がりしてA-S2200は税込みの実売価格が40万円近くになりました。前モデルのA-S2100とA-S3000の音がS/Nが良く静かで華やかなサウンドで大好きだったので今回のモデルチェンも楽しみにしていました。
今回は1200 2200 3200を全て同じ環境で比較してきました。
A-S2100から10万円の値上げ。ミドルハイクラスの実力は?
A-S1200/A-S3200の記事はこちら↓
YAMAHA(ヤマハ)プリメインアンプA-S2200の仕様
フロントパネル
A-S2100から見た目の変更はなくVUメーターと操作系のノブが並びます。サイドのピアノブラックが素敵ですね。
フロントパネル左から電源スイッチ、ヘッドホンのトリム(ゲインコントロール)、スピーカーセレクト、メーター、BASS、TREBLE、BARANCE、インプットセレクター、PHONO(MMとMCの切り替え)、ボリュームノブ、ミュートが配置されています。
見た目は変わらないが古さを感じない完成されたレイアウト
リアパネル
背面のレイアウトもA-S2100から全く変わりません。もしかして筐体はそのまま利用しているのでしょうか。
バランス入力があるのが嬉しいですね。真鍮削り出しの端子も美しいです。
デジタル入力が無く長く使える安心感
仕様
A-S2200 | ||
---|---|---|
定格出力(20Hz~20kHz, 0.07%THD)2ch同時駆動 | 8Ω | 90W+90W |
4Ω | 150W+150W | |
ダイナミックパワー(IHF) | 8Ω | 105W+105W |
6Ω | 135W+135W | |
4Ω | 190W+190W | |
2Ω | 220W+220W | |
実用最大出力(JEITA, 1kHz, 10%THD) | 8Ω | 120W+120W |
4Ω | 190W+190W | |
入力端子 | 音声:7[RCA:6<PHONO(MM/MC), TUNER, CD, LINE 1, LINE 2, MAIN IN>, XLR:1(BAL)], リモートイン:1, トリガーイン:1 | |
出力端子 | 音声:3[RCA:2 (LINE, PRE OUT), ヘッドホン:1], リモートアウト:1 | |
ダンピングファクター(1kHz) | 250以上 (8Ω) | |
入力感度/入力インピーダンス(1kHz, 100W/8Ω換算) | PHONO(MC) | 150μVrms/50Ω |
PHONO(MM) | 3.5mVrms/47kΩ | |
CD 他 | 200mVrms/47kΩ | |
MAIN IN | 1Vrms/47kΩ | |
BAL | 200mVrms/100kΩ | |
最大許容入力電圧(1kHz, 0.5%THD) | PHONO(MC) | 2.0mVrms |
PHONO(MM) | 50mVrms | |
CD 他 | 2.80Vrms | |
BAL | BYPASS:2.80Vrms, ATT./-6dB:5.60Vrms | |
定格出力電圧/出力インピーダンス | LINE2 OUT:200mVrms/1.5kΩ, PRE OUT:1Vrms/1.5kΩ | |
ヘッドホン定格出力(1kHz, 32Ω, 0.2%THD) | 50mW+50mW | |
周波数特性 | 5Hz~100kHz | +0/-3dB |
20Hz~20kHz | +0/-0.3dB | |
RIAA イコライザ偏差 | PHONO (MM/MC): ±0.5dB | |
全高調波歪率(JEITA, 入力 0.5V, 20Hz~20kHz)2ch同時駆動 | PHONO(MC)→LINE 2 OUT | 1.2Vrms:0.02% |
PHONO(MM)→LINE 2 OUT | 1.2Vrms:0.005% | |
CD 他/BAL→SPEAKERS OUT | 50W/8Ω:0.035% | |
S/N比(JEITA, IHF-A ネットワーク) | PHONO(MC) | 90dB |
PHONO(MM) | 96dB | |
CD 他 | 110dB | |
BAL | 114dB | |
残留ノイズ(IHF-A ネットワーク) | 33μVrms | |
チャンネルセパレーション(JEITA, 1kHz/10kHz) | PHONO(MC) | 66/77dB以上 |
PHONO(MM) | 90/77dB以上 | |
CD 他/BAL | 74/54dB以上 | |
トーンコントロール特性 | BASS | 可変幅:50Hz/±9dB, ターンオーバー周波数:350Hz |
TREBLE | 可変幅:20kHz/±9dB, ターンオーバー周波数:3.5kHz | |
電源電圧 | AC100V, 50/60 Hz | |
消費電力 | 350W | |
待機時消費電力 | オフモード時:0.1W, スタンバイモード時:0.2W | |
外形寸法(幅 × 高さ × 奥行き) | 435W×157H×463D mm | |
質量 | 22.7kg | |
付属品 | リモコン, 単4乾電池2本, 電源コード(1.5m), 取扱説明書, 安全上のご注意 |
YAMAHA(ヤマハ)プリメインアンプA-S2200の音質レビュー
それではA-S2200の音質レビューです。
今回の新シリーズは全体的に透明感とまろやかさを感じます。また、A-S1200との比較になりますがローとミドルの音の厚みがアップします。
特にキックのアタック部分からクラップの帯域までが分厚くなりリアルな存在感が感じられます。A-S1200では中高音の美しさと共に曲によってはもう少し音の密度や押し出しが欲しいと感じましたがそこの不満点がしっかりと補強され満足度が上がりました。
ハイのキャラクターは変わらずマイルドで空気感の表現が素晴らしいので全体的な完成度が高くどんなジャンルでもしっかりと楽しめるプリメインアンプです。
透明感のある中高域がと中低域の音の実在感が絶妙なバランス
YAMAHA(ヤマハ)プリメインアンプA-S2200の評価
A-S2200の実売価格は約38万円。A-S1200が26万円程度なので12万円ほどの差額。音質の差は確かにはっきりと感じられますが差額が大きいですね。。
個人的には5~6万円くらいのアップで32万円くらいまでであれば嬉しかったです。音の傾向としてはとても魅力的なので選択肢としては全然ありなんですが悩ましい価格差です。
ただ、2200を聴いてから1200に切り替えると中低域に軽さを感じます。質感、クオリティー的には2200の方が明らかに上のランク。YAMAHAのサウンドが好きでミドルクラスを検討される方はぜひどちらも試聴されてみてください。
2200は間違いなく買って幸せになれるプロダクトです。
透明感、美しさ、軽やかさを感じられるプリメインアンプ
YAMAHA(ヤマハ)プリメインアンプA-S2200におすすめのスピーカー
A-S2200に組み合わせるスピーカーはどんなものでも良いと思いますがせっかくならハイレベルなものを用意したいです。
おすすめをいくつかピックアップします。
B&W(Bowers & Wilkins)ブックシェルフスピーカー705S2
705s2はB&Wの中で一番コストバランスに優れた機種じゃないかと思っています。厚みがあり美しい中高音、量感もあり切れの良い低音、全てが好みのスピーカーです。そして価格も約30万円。A-S2200ともマッチするような価格帯です。
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B&W(Bowers & Wilkins)702s2
705s2のトールボーイタイプ。美しい中高音とハイスピードでモニターライクサウンドが魅力的です。705s2と比べると低音の量感がかなりアップしています。広めのお部屋にはこちらが良いかもしれません。A-S2200と合わせれば女性ボーカルものなどは素晴らしい質感で再生されるはずです。
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TANNOY(タンノイ)Turnberry/GR(ターンベリー)
TANNOYのTurnberry/GRはクッキリと輪郭を描き切ると同時にシャープ過ぎない絶妙なバランスです。適度な厚みもあり素晴らしいスピーカーです。
見た目も素敵で高級家具のような佇まい。
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価格帯別におすすめスピーカーのカテゴリーページを作りましたので良ければ購入の参考にされてみてください。
最後に
YAMAHAのプリメインアンプは前モデルから引き継がれる美しさを感じます。最近の好みはしっとり美しい女性ボーカルのキラキラした倍音成分なのでそんな趣向にバッチリ応えてくれるA-S2200はお気に入りの機種になりました。
スピーカーやアンプのポテンシャルを引き出すセッティングに関する記事をまとめましたので合わせてご確認ください。
皆様が良い音楽と過ごせますように。